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リハビリテーション

  当院では、整形外科の診療に加え、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病に対して食事・運動療法を基礎とした診療を
 行っております。
 骨粗しょう症についても、生活習慣病の一つとして、総合的な治療を行っています。

糖尿病の治療

糖尿病とは

 糖質(血糖)を調節するインスリンというホルモン(膵臓から分泌)が不足したり、作用が不十分なために常に血糖が高い状態になる病気です。
 自覚症状はあまりありませんが、以下の図に表す様な、重篤な合併症を引き起こす特徴があります。
 現在、わが国の糖尿病患者数は約890万人、予備軍は約1320万人であわせて約2210万人といわれており、有病者数はこの50年間で、
 30倍以上に増加しています。

  糖尿病の合併症

  糖尿病ってどんな病気?(厚生労働省)


糖尿病の検査

 糖尿病の検査は、次のような事をします。
 1.ふだんの血糖値を測る。
 2.朝、何も食べていないときの血糖値を測る。
 3.ブドウ糖を飲んだ後の血糖値を測る
 上記のどれかに異常値が出たら糖尿病の可能性があります。
 
 糖尿病の指標の一つであるHbA1c(ヘモグロビンA1c)を測ります。
 HbA1cは過去2ヶ月間程度の血糖値を反映する、血糖コントロールの指標です。

 赤血球が体内を循環しているうちに、血液内の糖分(血糖)がヘモグロビンに付着しグリコヘモグロビンになります。
 糖分が付着したグリコヘモグロビンの割合を示したものがHbA1cです。
 血液内の糖分が増加する(血糖値が増加する)と、より多くのヘモグロビンが糖分でベトベトになりHbA1cが増加します。
 当院の検査装置は耳たぶなどから採取したわずかな全血でHbA1Cの測定が可能です。
 糖尿病の指標である検査結果を迅速にその場で知ることが出来ます。

【血糖コントロール目標】
目標 コントロール目標値
血糖正常化を
目指す際の指標
(注1)
合併症予防の
ための指標
(注2)
治療強化が
困難な際の指標
(注3)
HbA1c(NGSP)
(%)
6.0未満 7.0未満 8.0未満
空腹時血糖値
(mg/dl)
  130未満  
食後2時間血糖値
(mg/dl)
  180未満  


  糖尿病の検査って?(厚生労働省)


糖尿病の治療

 糖尿病と診断された場合、早い段階では、食事療法と運動療法。進行したら薬物療法が必要になります。

 <まずは食事療法>

  糖尿病と診断されたら、身体活動量等に合わせた食事をする必要があります(食事療法)。
  食べてはいけないものはありませんが、自分にあった分量の食事で、必要とするすべての栄養素をとるように工夫します。
  バランスのとれた食事ですので、家族と一緒に食べられます。

   1日に食べる量の目安は、次の通りです。

    総エネルギー量 = 標準体重 × 仕事別消費カロリー
    (標準体重1Kgあたり)
          
軽労作(デスクワークが主な人、主婦など) 25〜30kcal
普通の労作(立ち仕事が多い職業) 30〜35kcal
思い労作(力仕事の多い職業) 35kcal〜

 <運動療法>

  医師の指導に従って、自分にあった運動メニューを作って運動します。

  ●一人でできる運動を選び、毎日同じだけ行う。
   毎日のことなので、場所を選ばず、いつでもどこでもできる運動を選びましょう。
   もし、毎日が無理でも、2日に1日は行います。
  ●ウォームアップとクールダウンを
   運動は1日30分が目安で、朝晩2回に分けてもかまいません。
   運動を行うときは、ゆっくりスピードを上げて(ウォームアップ)、終了時はゆっくり(クールダウン)
   ウォーキングにする場合、1回15分〜20分を目安にして、1日1万歩を目安にしてもいいでしょう。
  ●運動の強さは、きつすぎず、楽すぎず
   「少し汗ばみ、隣の人とラクに会話ができる程度」が運動の強さの目安です。運動の後、とても疲れてしまうようなら、
   セーブしましょう。
  ●食後1〜2時間後に行う
   こうすると、食後の血糖上昇が抑えられます。
  ●運動日誌をつける
   運動習慣を身につけるためと、運動によって体調が悪くなることを防ぐために、最初は日誌をつけましょう。

 <薬物療法>

  主な薬物療法は、血糖を下げるための血糖降下薬という飲み薬と、インスリンがほとんど分泌されない人や
  不足している人のためのインスリン注射があります。薬物療法が必要になるのは、まず、2型糖尿病の人。
  1型の人は、体内でインスリンを作れないので、必ずインスリン注射が必要になります。

  糖尿病の治療って?(厚生労働省)

糖尿病の治療成績




















       いわしなクリニック様の治療成績(糖尿病治療連携先)















動脈硬化の治療

動脈硬化症とは

 動脈硬化症とは、文字どおり「動脈がかたくなる」ことです。
 動脈がかたくなると、その特性であるしなやかさが失われるため、血液をうまく送り出せず、心臓に負担をかけてしまいます。
 また、動脈がかたくなると血管の内側がもろくなって粥腫(じゅくしゅ)ができ、血管の中がせまくなったり、詰まったり、粥腫がはがれて
 血液中をただよい細い血管を詰まらせたりします。
 ちょうど古い水道管が汚れて詰まったり、さびてはがれるのと同じ状態です。
 血管の内側がせまくなると必要な酸素、栄養がいきわたらず、臓器や組織が正しく機能しなくなります。
 さらに血管が詰まると臓器や組織に血液が流れず、壊死してしまうこともあります。
 またかたくなることで、血管はもろくなり破れやすくもなります。

  動脈硬化症

  動脈硬化症ってどんな病気?(動脈硬化net)


動脈硬化症の検査
 血管が固くなってくると、心臓から押し出された血液により生じた拍動(脈波)の伝わり
 方は速くなります。上腕と足関節での脈波を採取し、2点間の時間差と距離を求めること
 により、速度を算出し、血管のしなやかさを評価します。






  動脈硬化症の検査って?(動脈硬化net)


動脈硬化症の治療

 動脈硬化の治療方法として、まず行うのは食事や運動など生活習慣の改善です。
 患者さんそれぞれの症状や生活習慣を見て、状態に応じて治療を行います。
 まず、生活習慣のチェックとその改善を。食事や運動はもちろん、喫煙やストレスなども動脈硬化には良くありませんので、
 できるだけ禁煙やストレスの軽減などをはかりましょう。
 それでも良くならない場合には、薬物療法を行い、動脈硬化が危険なほどに進行してしまうと手術などの外科療法が必要になることもあります。
  動脈硬化症の治療って?(動脈硬化net)

骨粗しょう症の治療

骨粗しょう症とは

 骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。
 最初は自覚症状はありませんが、腰や背中に痛みが生じます。
 ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。
 骨粗鬆症は閉経期以降の女性や高年齢の男性に多くみられますが、若い人でも栄養や運動不足、ステロイド剤(グルココルチコイド剤)
 などの影響でなることもあります。
 長年の生活習慣が原因となることから、生活習慣病の1つと考えられています。
 当院では、生活習慣病である、糖尿病、動脈硬化症、そして骨粗しょう症の検査から治療までをトータルで診療することが出来、皆様の
 健康をサポートします。








       ↑ 健康な骨                ↑ 骨粗鬆症の骨

  骨粗しょう症ってどんな病気?(いいほね.jp)



骨粗しょう症の疫学

 日本の2005年の年齢別人口に当てはめると、40歳以上の骨粗しょう症患者は1280万人(男性300万人、女性980万人)と推計されます。
 また、40〜70歳の住民を対象とした腰椎骨密度調査の結果から、推計した骨粗しょう症の年間発生率は、男性で0.6%、女性で2.3%
 骨折の発生率は女性が男性の3〜4倍であり、2007年度の骨粗しょう症による大腿骨骨折の発生数は、2007年に14万8000人(男性3万
 1300人、女性11万6800人)でした。














骨粗しょう症の成因

骨粗しょう症の成因

 ライフサイエンス社『ダイジェスト版骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版』より抜粋



骨粗しょう症の検査

 当院の骨密度測定装置は、全身を測定することが出来る装置です。
 骨密度を測定する方法は橈骨で測定する方法、かかとの骨を超音波で
 測定する方法、手の骨のレントゲン画像で測定する方法(DIP法)と、
 当院で導入している腰椎・大腿骨を測定する方法(DEXA法)などが
 ありますが、当院で採用しているDEXA法が一番信頼のある結果が
 測定できる検査装置と云われております。


GE骨密度測定検査へのリンク




  骨粗しょう症の検査って?(いいほね.jp)


骨粗しょう症の治療

 骨粗しょう症と診断された場合は、薬が治療の中心となります。

 骨粗しょう症の治療薬は作用によって次の3種類に分けられます。

 (1)腸管からのカルシウムの吸収を促進し、体内のカルシウム量を増やす薬=活性型ビタミンD3製剤
 (2)骨の形成を促進する薬=活性型ビタミンD3製剤,ビタミンK2製剤,テリパラチド(副甲状腺ホルモン)
 (3)骨吸収を抑制する薬=女性ホルモン製剤(エストロゲン),ビスフォスフォネート製剤,SERM(塩酸ラロキシフェン),カルシトニン製剤

  骨粗しょう症の治療って?(いいほね.jp)